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子どもの感情調整とは? 泣く・怒るときの声かけと落ち着き方

この記事でわかること

負けて泣く、予定が変わって怒る。「どうしたの?」と聞いても、ますます泣いてしまう。そんな場面では、まず危ない物から離れ、話を聞ける状態になるまでそばにいる、という関わりも選べます。この記事では、気持ちの受け止め方と、落ち着いた後の声かけを紹介します。

感情調整。能力に合わせた親子や友達の場面を描いた水彩画。

泣いたり怒ったりしているとき、何からすればいい?

その場ですべてを説明させたり、気持ちを切り替えさせたりしようとすると、親も疲れてしまいます。安全を確かめることと、話を聞くことを分けて考えてみましょう。

  • 物を投げそうなら、危ない物を離し「これは当たると痛いから置こう」と短く伝える。
  • 話せないときは質問を重ねず、「ここにいるよ」と伝えて待つ。
  • 落ち着いてから「続けたい? 少し休む?」と、次の過ごし方を一緒に考える。

声をかけるなら

「悔しかったね。今はそばにいるよ。」
この記事の目次

外に行けない・負けて悔しい。こんなときは?

外遊びが中止になったとき

「家でも遊べるからいいでしょう」の前に、「行きたかったんだね」と予定が変わった残念さを受け止めます。別の遊びを提案しても、まだ残念なままでいて構いません。

ゲームに負けて怒ったとき

「悔しかったんだね」と気持ちを言葉にしつつ、物を投げそうなら大人が道具をよけます。「怒ってもいい。投げると当たるから、これは置こう」と、怒っていることを責めず、投げる行動は止めます。長い振り返りは、その場で急ぎません。

楽しい集まりから帰った後、黙っているとき

大人が「楽しかったはず」と答えを決めないようにします。「今は静かにしたい?」と過ごし方を聞き、楽しかったかどうかの説明を求め続けないようにしましょう。

落ち着ける場所や過ごし方を一緒に探そう

子どもが落ち着いているときに、ほっとできる場所や過ごし方を一緒に探してみましょう。

  1. 部屋の中で、座って休める場所を一緒に探します。閉じ込めたり、反省のために一人にしたりする場所にはしません。
  2. 「そばにいてほしい」「少し離れて見ていてほしい」など、大人との距離を選べるようにします。触れられたくないときの希望も聞きます。
  3. 気持ちが大きく動いた場面では、「ここに座る? 私はそばにいようか」と、一度に一つだけ提案します。
  4. 後で話せそうなら、「さっきは何がよかった?」と確認します。話したくなければ終えて構いません。

息をゆっくり吐く、窓の外を見るなども候補ですが、どれか一つを全員の正解にしません。提案が嫌そうなら、方法を増やして試させるより、まず静かに待つ選択があります。

気持ちの名前を選ぶのが難しいときは、「今の気持ちを、好きな色や線で表す」の実践へ。色や線の意味を大人が決めつけず、子どもが話したそうなら、その絵について聞いてみます。

こんなとき、どうする?

「悲しいの?」と聞くのは決めつけですか?

言葉の候補を渡すことと、気持ちを断定することは分けられます。「悲しかったのかな。違ったら教えてね」と尋ね、否定されたら訂正します。本人が答えられなくても、「分からないね」と一緒に保留にできます。

泣いている間も理由を聞くべきですか?

説明を急がせなくて構いません。まず危ない物や場所から離れ、必要ならそばにいます。「どうして?」を重ねるより、「今は話さなくていいよ」と話す時機を残す方法があります。

親も怒ってしまいました

毎回理想どおりに話すことを課題にしなくて大丈夫です。落ち着いてから「さっきは大きな声で言ったね。もう一度伝えるね」と、自分の言い方を振り返ることはできます。子どもに大人の機嫌を直す役を求めず、必要な説明を短くやり直します。

声をかけるほど、泣いてしまうときは

危ない物を離したら、質問をいったん止めてそばにいる方法があります。触れられたくなさそうなら、見守れる距離で待ちます。親一人で対応しきれないときは、家族などに交代を頼んでもかまいません。

一人で対応していて交代を頼めない日は、遊びや質問を増やさず、「今は一緒に座ろう」と伝えて休みます。すぐには話せないことを伝え、安全を見守りながら少し間を置いても構いません。

今日は、落ち着くまでそばにいることから

感情理解・感情調整を家庭で考えるときは、「今どんな気持ちか」と「どう過ごしたいか」を分けて尋ねます。悲しいまま休むことも、大人にそばにいてもらうことも選択肢です。泣いた回数で採点せず、その場で使えた支えを次の関わりにつなげましょう。

大人になってからも、こんな場面で

気持ちに気づき、過ごし方を調整する視点は、忙しさやすれ違いの中で自分の心を扱う手がかりになります。

大人の暮らしに置き換えると、こんな場面が考えられます。

仕事の負担

  • 予定が重なって焦りが強まったら、「今は余裕がない」と気づく。
  • 平気なふりを続ける以外に、締め切りや分担を相談する。

大切な人への伝え方

  • 約束が変わって残念なら、「残念だった。次は早めに教えてほしい」と伝える。
  • 感情を消そうとせず、感じたことと希望を分けて話す。

気持ちに合う休み方

  • 一人で静かにいたいのか、誰かに話したいのか、自分の状態を確かめる。
  • 散歩、休息、会話など、その日に合う過ごし方を探す。

いつも機嫌よくいることより、つらさも喜びも受け止め、自分に合う整え方を持つ姿です。

この例について、詳しく読む

CASELの自己認識・自己管理の定義を参照しています。[1] ここに挙げた生活場面は、定義から考えた編集部の例です。ここで紹介した遊びをすれば、将来このようになると示されたわけではありません。

言葉の意味を、もう少し詳しく

CASELの公式説明では、感情への気づきは自己認識、感情や行動を状況に応じて扱うことは自己管理に含まれます。つまり「悔しいと分かった」ことと、「今すぐ落ち着ける」ことを同じ達成条件にはできません。CASELの自己認識・自己管理[1]

また、国立教育政策研究所の一覧は、表された感情の意味を知ることと、状況を踏まえて感情を理解することを分けています。「悲しい顔を選べたら感情理解は完成」という捉え方は狭すぎます。表には異なる発達段階の研究が含まれ、4〜6歳の到達表ではありません。社会情緒的コンピテンスの一覧・感情の同定/感情の理解[2]

自分の気持ちを扱うことは、相手を理解する共感ともつながります。ただし、相手の気持ちは表情から決めつけず、本人に確かめる余地を残します。

育む活動

感情理解・感情調整では、気持ちを表したり、必要な休み方を伝えたりする場面を考えます。話すことを求めず、色や指さしも選べるようにします。

気になる活動を選ぶと、遊び方と道具を確認できます。年齢は選ぶ目安です。順番に取り組む必要はなく、途中で終えても構いません。

親子がそれぞれの紙に、好きな色で線や丸を描いている4歳の家庭向けの例・3〜5分の目安今の気持ちを、好きな色や線で表す親子それぞれが好きな色で、線や丸を描きます。「今日はこんな感じ」と話しても、色を重ねて楽しむだけでも大丈夫です。遊び方・道具・関わり方を見る

遊び方

  1. 落ち着いているときに紙と色鉛筆を出し、親子それぞれが好きな色で描きます。
  2. 線や丸など、好きな形を描きます。「赤は怒り」などと色の意味を決めず、子どもが話すことを聞きます。
  3. 描いた絵を並べて眺めます。話したそうなら「どんな感じがする?」と聞き、絵を描くだけで終わっても構いません。

用意するもの

  • 紙
  • 好きな色の太めの色鉛筆2〜3本

足りない道具を探す

まず家にある物で。買い足す場合は、商品例のページで仕様を確認できます。

使う道具

紙・画用紙

好きな色で線や丸を描く

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:裏紙や手元の紙。数枚を並べても大丈夫。

商品例:マルマン 図案スケッチブック B4 S120

道具を使うときの注意

普通の紙でできる活動に厚い紙は必要ありません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

使う道具

描きやすい色鉛筆

使いたい2〜3色を選ぶ

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:家の色鉛筆・クレヨン。大人の代筆もできます。

商品例:くもん こどもいろえんぴつ 6色 SE-23

道具を使うときの注意

握りやすさを本人と確かめます。色数や細い描写は求めません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

大人の関わり方・注意

気持ちを当てる試験にせず、泣き止むことや説明することを返事の条件にしません。

準備・注意
泣いている最中に描かせず、落ち着いている時に誘います。色と感情の正解を決めません。

難しそうなら・もう少し楽しむなら

難しそうなら

描かずに色を指すだけ、または大人が描くのを見るだけにします。

もう少し楽しむなら

一色に決まらなければ二色を使います。色が変わっても直させません。

やめどき
描くのも色を選ぶのも嫌なら、紙をしまいます。気持ちを説明するまで続けません。

人形の気持ちを、絵や言葉で並べるを親子で試している場面5歳の家庭向けの例・5〜10分の目安人形の気持ちを、絵や言葉で並べる公園に行けなかった人形は、どんな気持ちでしょう。思いついた気持ちを絵や言葉にして、人形のそばに並べてみます。遊び方・道具・関わり方を見る

遊び方

  1. 人形で「雨で公園に行けなかったけれど、家で遊んでいる」という場面を作ります。
  2. 「この子はどんな気持ちかな?」と聞きます。出てきた言葉や絵を、一枚ずつ紙に書きます。
  3. 紙を人形のそばに置きます。「楽しい」「公園にも行きたい」など違う気持ちが出たら、どちらも並べてみます。一つだけでも構いません。
  4. 子どもが考えた続きを、人形で遊んでみます。気持ちの名前を正しく答える遊びにしなくて大丈夫です。

用意するもの

  • ぬいぐるみ1体
  • 紙2枚
  • 太めの色鉛筆

足りない道具を探す

まず家にある物で。買い足す場合は、商品例のページで仕様を確認できます。

使う道具

人形・ぬいぐるみ

架空の場面の登場人物

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:家の人形や紙に描いた登場人物。服を巻く遊びは丸めたタオルでも。

商品例:IKEA ファブレル ビョーン 21cm

道具を使うときの注意

手順に合う大きさを選びます。同じ商品を買いそろえる必要はありません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

使う道具

紙・画用紙

二つの気持ちを別の紙に並べる

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:裏紙や手元の紙。数枚を並べても大丈夫。

商品例:マルマン 図案スケッチブック B4 S120

道具を使うときの注意

普通の紙でできる活動に厚い紙は必要ありません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

使う道具

描きやすい色鉛筆

大人が絵や言葉を残す

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:家の色鉛筆・クレヨン。大人の代筆もできます。

商品例:くもん こどもいろえんぴつ 6色 SE-23

道具を使うときの注意

握りやすさを本人と確かめます。色数や細い描写は求めません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

大人の関わり方・注意

大人が二つあると決めつけず、一つだけ・分からないという返事も受け取ります。

準備・注意
人形の架空の場面で遊びます。本人のつらい出来事を再現したり、気持ちの名前を当てさせたりしません。

難しそうなら・もう少し楽しむなら

難しそうなら

人形の気持ちを考えず、本人が今使いたい色を一つ選ぶ遊びに戻します。

もう少し楽しむなら

同じ場面を大人と子どもで別々に考え、違う答えをそのまま並べます。

やめどき
気持ちを考えるのが重くなったら、人形を休ませて別の遊びへ。紙を一枚だけ置いて終えても。

休みたいときの希望を、カードで伝えるを親子で試している場面6歳の家庭向けの例・5〜10分の目安休みたいときの希望を、カードで伝える「そばにいてほしい」「少し一人でいたい」。休みたいときの希望を伝えるカードを作り、人形遊びで使ってみます。遊び方・道具・関わり方を見る

遊び方

  1. 落ち着いている日に、家の中で休みやすい場所を一緒に探します。
  2. 「そばにいて」「少し離れていて」など、伝えたいことを簡単な絵にします。
  3. 人形を使って試します。子どもがカードを選んだら、大人がその通りに人形の位置を変えてみます。
  4. 使いやすい合図が決まったら、カードを取りやすい場所に置きます。指さしなど、カード以外の合図でも構いません。

用意するもの

  • 紙2枚
  • 太めの色鉛筆
  • 家で座って休める場所

足りない道具を探す

まず家にある物で。買い足す場合は、商品例のページで仕様を確認できます。

使う道具

紙・画用紙

休み方を示す二枚のカード

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:裏紙や手元の紙。数枚を並べても大丈夫。

商品例:マルマン 図案スケッチブック B4 S120

道具を使うときの注意

普通の紙でできる活動に厚い紙は必要ありません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

使う道具

描きやすい色鉛筆

そばにいて・離れて見ていての合図を描く

この道具でできる遊びを見る →

家にある物なら:家の色鉛筆・クレヨン。大人の代筆もできます。

商品例:くもん こどもいろえんぴつ 6色 SE-23

道具を使うときの注意

握りやすさを本人と確かめます。色数や細い描写は求めません。

イラストは道具のイメージです。購入リンクには商品の一例を挙げていますが、この商品でなければ遊べないという意味ではありません。購入前に製品の対象年齢と注意表示を確認してください。

大人の関わり方・注意

一人にする罰として使わず、呼ばれたら応じます。後から方法を変更できるようにします。

準備・注意
カードは落ち着いた時に作ります。休む場所の周囲から、投げると危ない物をどけます。

難しそうなら・もう少し楽しむなら

難しそうなら

カードを作らず、大人が「ここで一緒に休もうか」と一つ提案します。

もう少し楽しむなら

手を振る・指さすなど、声を出さずに使える合図へ替えます。

やめどき
合図を試すのが嫌なら中断し、大人がそばで待ちます。泣きやむことを終了条件にしません。

声かけ

場面に合う一言から。言いやすい形に変えて構いません。

言えば効果が出る決まった言葉ではありません。返事を急がず、その日の希望に合わせて変えられます。

参考にした資料

言葉の説明は以下の資料を参考にしています。遊びや声かけは家庭向けに考えた例で、同じように試せば必ず効果があるというものではありません。

資料の一覧と、参考にした内容
  1. What Is the CASEL Framework?

    資料の種類:枠組み作成機関による公式説明。対象:就学前から成人を含む教育の枠組み。参考にした範囲:自己理解・自己管理・社会への気づき・人間関係・意思決定の定義と、発達段階や環境についての公式説明。動画・配布資料は未確認。この資料で分からないこと:家庭用の診断検査ではありません。掲載する遊びはCASELの公式プログラムではありません。確認日:2026-10-06。

  2. 表2 社会情緒的コンピテンスの一覧

    資料の種類:公的研究の概念整理表。対象:乳児期から青年期等、異なる発達段階を含む。参考にした範囲:1ページの一覧表のうち、気質・性格特性・感情理解・共感性・向社会的行動・自己概念・自己効力感・自尊心等の説明。原報告書と引用研究の全文は未確認。この資料で分からないこと:4〜6歳の発達を判定する表ではありません。「自己肯定感」をすべての研究で同じ意味とみなすこともできません。確認日:2026-10-06。

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