泣いている子に、話しかけるとき・そばで待つとき
この記事でわかること
まず痛いところや危険がないかを確かめ、その後は短い一言から。「そばにいるよ」と伝え、返事がなければ説明や質問を増やさず待つ方法があります。抱っこも本人の反応を見て選びます。
この記事の目次
最初に、今困っていることを確かめる
転んだ後ならけが、外出先なら暑さや疲れなど、先に確かめたいことがあります。泣いているのを見て、すぐに気持ちの問題だけにしないようにします。
公園に行けず泣いているなら、「行きたかったね」と一言添える例があります。予定を変えられないときも、「今日は雨が強いから家にいるよ」と短く伝え、その後に長い説明を重ねる必要はありません。
返事ができそうなら、一つだけ聞く
顔を上げたり、こちらへ手を伸ばしたりしたら、「ここに座る?」など今できることを聞いてみます。うなずくだけ、指さすだけでも返事として受け取ります。
「悲しいね」に「違う!」と返ったら、言い当てようとしなくて大丈夫です。「違ったね。話したくなったら聞くよ」と、本人の説明が出てくる余地を残します。
- 「抱っこする?」と聞き、嫌がるときは無理に抱きしめない。
- 「ここにいていい?」と距離を確かめる。
- 「どうして?」「何が嫌?」を続けて聞かない。
声をかけるほどつらそうなら、待つ
耳をふさいだり、顔を背けたり、話しかけるたびに強く泣いたりするなら、言葉を少なくしてみます。安全を見守れる場所で「ここにいるよ」と伝え、そばで待つ方法があります。
待つことは、泣いた罰として無視することではありません。助けを求められたら応じられるようにします。外出先なら、人通りの少ない安全な場所へ移ることを提案してもよいでしょう。
「何分以内に落ち着かせる」と親が急ぐほど苦しくなることもあります。すぐ泣き止まなかったからといって、声のかけ方が間違いだったと結論づけなくて大丈夫です。
泣き終えた後も、その理由を必ず話してもらう必要はありません。「水を飲む?」など、普段の過ごし方に戻る短い声かけで終える日があっても大丈夫です。本人が話し始めたら、原因探しを急ぐより、まず最後まで聞いてみましょう。
親の余裕がなくなってきたら
ずっと泣き声を聞いているのがつらいときは、交代できる大人に「少し代わって」と具体的に頼みます。一人なら危険のない場所で見守りながら、いったん話すのを休み、親自身も呼吸を整えます。
怒鳴ってしまった後は、落ち着いてから「大きい声で言ってごめんね」と、その行動について伝えられます。子どもに親を慰める役を求めず、その日の話し合いは短く終えても構いません。
泣く場面が続いて生活がつらい場合は、いつ・どこで・その前に何があったかを園や地域の子育て相談で共有できます。一人で完璧な声掛けを探し続けなくて大丈夫です。
4・5・6歳ごろなら、こんな工夫も
年齢は目安です。その日の様子や、本人が使いやすい方法に合わせて選んでください。
4歳ごろ
長い説明を省き、「そばにいるよ」など一言で様子を見る例です。
5歳ごろ
落ち着いた日に「泣いたときは近くにいるのと少し離れるの、どっちがいい?」と相談する例です。
6歳ごろ
言葉や絵で、してほしいことを伝える方法を一緒に選ぶ例。話したくない日は後にします。
家で遊んでみるなら
参考にした資料
子どもの気持ちや主体性を尊重する関わりについて、以下の資料を参考にしています。会話や年齢別の工夫は編集部が考えた例です。
資料の一覧と、参考にした内容
- こども家庭庁掲載「体罰等によらない子育てを広げよう!」
冊子p.8〜13の、気持ちを聞くこと・環境の調整・保護者が休むことを参考にしています。本文の会話と手順は編集部の提案で、効果を検証した介入ではありません。
- 文部科学省「幼稚園教育要領解説」(平成30年2月)
本文p.9〜11の、安心できる大人の存在、生活の見通し、興味や関心の広がりを参考にしています。園の教育に関する資料で、家庭の年齢別到達基準ではありません。
