親の困りごとから読む

友達が泣いていても気にしないように見える。どう関わる?

この記事でわかること

泣いている友達を見ても動かない、それだけで思いやりがないとは判断できません。まず大人が困っている子を助け、その後で「転んで泣いていたね」と具体的な出来事を共有しましょう。子どもに慰め役を引き受けさせる必要はありません。

友達が泣いていても気にしないように見える。どう関わる?
この記事の目次

まず、泣いている子を助ける

公園で友達が転んだのに、わが子は砂遊びを続けている。親は「大丈夫?くらい言って」と思うかもしれません。けれど、気付いていない、どうすればよいか分からない、近づくのが怖いなど、外からは分からないことがあります。

その場ではわが子を注意するより、けがの確認や保護者への声掛けを先にします。わが子には「転んだ子がいるから、そばに行ってくるね」と大人の行動を短く伝えます。

  • けがや危険への対応は大人が担う。
  • 「冷たいね」「優しくないね」と性格を評価しない。
  • 子どもが距離を取りたがるなら、無理に近づけない。

「悲しいはず」と決めつけない

落ち着いた後で「さっき転んだの、見えていた?」と聞いてみます。見ていたなら「びっくりした? 何をしていた?」と、本人の受け止め方も聞きます。思っていた反応と違っても、すぐに正しい答えへ直さなくて大丈夫です。

「痛かったのかもしれないね。でも、何が嫌だったかは本人に聞かないと分からないね」と話す案もあります。他の人の気持ちを考えることを、親の予想を当てるクイズにしないようにします。

できることを、小さく見せる

何かしたそうだけれど動けない様子なら「先生を呼びに一緒に行く?」など、できる行動を一つ示します。声を掛ける場合も「何か手伝う?」と相手に聞き、断られたら離れます。抱きしめたり触ったりすることを、優しさの決まった形にしません。

  • 大人を呼ぶ。近くの大人に知らせるだけでもよい。
  • 相手の返事を待ち、嫌だと言われたことはしない。
  • 何もできなかった日も、後から責め直さない。

わが子が泣かせたときは、別に考える

物を取ったり押したりした結果、友達が泣いたなら、その行動は止めます。「押すのは止めるよ」と短く伝え、まず双方が安全に離れられるようにします。友達の気持ちを説明できるまで、安全への対応を待つ必要はありません。

落ち着いてから「使いたかったんだね。でも、今は友達が使っていた」と本人の希望と起きたことを分けます。返す、壊れたものを直す相談をするなど、次にできることを大人が支えます。謝罪の言葉だけで相手に仲直りを求めないようにします。

日頃は、親の小さな関わりを見せる

家族が荷物を落としたら「一緒に拾おうか」と聞く。疲れている人には「今日は休みたい?」と確かめる。特別な思いやりの練習より、身近なやり取りから始める案です。子ども自身の「今は嫌」も同じように聞きます。

余裕がない日は、出来事を後から一言話すだけで構いません。園でも気になる場面が続くなら、性格の評価ではなく「誰が何をしていたとき、どうしていたか」を先生と共有します。以下の年齢別案も、できるべき行動の基準ではありません。

4・5・6歳ごろなら、こんな工夫も

年齢は目安です。その日の様子や、本人が使いやすい方法に合わせて選んでください。

4歳ごろ

「転んだね。先生を呼ぶね」と、出来事と大人の行動を短く伝える案から。相手の気持ちを言葉で答える課題にしません。

5歳ごろ

本人が関わりたがるなら「一緒に聞いてみる?」と同行します。大人の後ろで見ているだけでも構いません。

6歳ごろ

「助けたいとき、どう聞けばいいかな」と落ち着いた場面で相談する案も。断られたら相手の希望を尊重することも扱います。

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参考にした資料

子どもの気持ちや主体性を尊重する関わりについて、以下の資料を参考にしています。会話や年齢別の工夫は編集部が考えた例です。

資料の一覧と、参考にした内容
  1. 文部科学省『家庭教育手帳・乳幼児編』6.思いやり(平成22年版)

    家族間のいたわりや、大人が日常の行動を示すという箇所を参照。古い資料の統計や時代的な一般論は採用せず、反応から共感性を判定する根拠には使っていません。

  2. 文部科学省『幼稚園教育要領』(平成29年告示)

    第2章「人間関係」の他者の思いに気付く経験を参照。具体的な家庭場面と会話は編集部案です。

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