親の困りごとから読む

選んだあとに「やっぱり違う」。選び直してもいい?

この記事でわかること

やり直せることなら、選び直して構いません。ただ、買った物や相手との約束など、すぐには変えられないこともあります。「一度決めたら絶対」ではなく、その場で変えられる範囲を伝えましょう。

選んだあとに「やっぱり違う」。選び直してもいい?
この記事の目次

まず、何が違ったのか確かめる

「青にしたけど赤がよかった」と言われると、さっき選んだでしょうと言いたくなります。少し待てるなら、「使ってみたら違った?ほかの色も気になった?」と一度だけ聞いてみます。理由を言えないときに追及する必要はありません。

服の肌触りが痛い、遊びが思ったより怖いなど、実際に使って初めてわかることもあります。困っていることがあれば、決めた責任を取らせようと続けさせるより、まず状況を確かめます。

変えられることは、手順を短くする

描く色や家で遊ぶものなど、変更しても困らない場面なら、「赤にしよう。青は箱に戻そう」と具体的に動けるようにします。変更のたびに長い反省会を開く必要はありません。

迷い直しが続いて遊びが始まらないなら、「どちらも少し試してから決める?今日は選ばず休む?」と入口を変えます。全部を比較して最善の答えを出すことが目的ではありません。

  • まだ使っていない材料:片付けてから交換する。
  • 途中の遊び:相手がいれば、変えたいことを伝えて相談する。
  • 体が痛い・怖いと感じる活動:安全を確かめ、休むかやめる。

変えられないときは、気持ちと条件を伝える

すでに注文した物を変えられないなら、「違う方が欲しくなったんだね。でも注文はもう変えられない」と分けて伝えます。気持ちを聞くことと、買い直すことは別です。

「次に選ぶときに写真を撮って比べよう」と、次回の工夫につなげることはできます。ただし、その場を収めるために買う約束を増やさないようにします。予算や時間の都合を親が守ることも必要です。

相手がいる変更は、相談の練習に

きょうだいとお店屋さんを始めてから「やっぱり車で遊ぶ」と言ったら、一方の希望だけですぐ片付けず、「まだお店をしたい人もいるね。どう終わろうか」と話します。親が案を出しても構いません。

「最後のお客さんを一回したら終わる」「一人はお店、もう一人は別の場所で遊ぶ」など、その場でできる案を比べます。一度引き受けた役を必ず最後まで続けさせるより、変更を相手に伝えるところを手伝います。

親が疲れたら、決め直す範囲を狭める

何度も交換や準備を頼まれてつらい日は、「今日はこれ以上材料は出せない。今ある中で変えていいよ」と伝えられます。子どもの希望を聞くために、親が際限なく準備する必要はありません。

落ち着いた日に「次は選ぶ前に触ってみよう」「出かける前に遊ぶ時間を確かめよう」と一つだけ工夫します。考え直すこと自体を悪くせず、変更の影響も一緒に見ていく関わりにします。

4・5・6歳ごろなら、こんな工夫も

年齢は目安です。その日の様子や、本人が使いやすい方法に合わせて選んでください。

4歳ごろ

「今なら交換できる」「買ったあとは変えられない」を、その場の具体物で伝えます。

5歳ごろ

相手がいる遊びでは、変えたい気持ちを一言伝えるところを親が手伝います。

6歳ごろ

選ぶ前に試せるか、変更すると誰が困るかを一緒に考えます。すべて本人だけで判断させません。

家で遊んでみるなら

意思決定について知る →

参考にした資料

子どもの気持ちや主体性を尊重する関わりについて、以下の資料を参考にしています。会話や年齢別の工夫は編集部が考えた例です。

資料の一覧と、参考にした内容
  1. 文部科学省「幼稚園教育要領」(平成29年告示)

    本文p.5・第1章「思考力の芽生え」、p.13–14・第2章「人間関係」。「思考力の芽生え」の考え直す経験と、領域「人間関係」の思いを伝え折り合う経験を参照。返品や約束の個別判断、会話例は資料が定めたものではありません。 家庭での会話や手順は編集部の提案です。

関連研究の対象・結果・限界を読む

このサイトの編集方針