「なんで?」が止まらない。全部答えなくてもいい?
この記事でわかること
全部をその場で答えなくても大丈夫です。知っていることは短く伝え、わからないことは「一緒に調べよう」、手が離せないときは「ごはんのあとに一つ聞こう」と返せます。親が毎回、先生役になる必要はありません。
この記事の目次
まず、何が気になったのか聞いてみる
「なんで月がついてくるの?」と聞かれたら、すぐに長い説明を始める前に「さっきも見えたのに、ここでも見えたね」と、同じものを見ます。子どもが知りたいのは仕組みなのか、不思議だという気持ちを伝えたいのか、会話の中で確かめられます。
毎回「どうしてだと思う?」と聞き返すと、答えてもらえないと感じることもあります。子どもが説明を待っているときは、わかる範囲で答えてよいのです。親の話が長くなって目が別の方を向いたら、そこで一度止めます。
知らないときは、調べる入口をつくる
「虫の名前は知らないな。羽の色を覚えて、あとで図鑑を見よう」。知らないことを認めたあとに、小さな次の行動を添えます。その場で調べられなくても、写真や短いメモがあれば話題に戻れます。
調べた結果が予想と違っても「そうだったんだね」と一緒に受け止めます。親の説明が間違っていたときも、「さっきの話、ここが違っていたよ」と言い直せます。すべての疑問をその日のうちに解決しようとしなくて構いません。
- 実物を見比べられる疑問なら、まず安全な範囲で観察する。
- 名前や仕組みを知りたいなら、図鑑や博物館などの解説を一つ見る。
- 答えが見つからなければ「まだわからない」で置いておく。
同じ質問が続いたら、説明を増やす前に
何度答えても同じ「なんで?」が返ってくる日は、「どのところが気になる?」と尋ねてみます。言葉の意味が難しかったのかもしれませんし、親と話し続けたいのかもしれません。理由を決めつけず、反応を見ます。
「さっき言ったでしょ」と返してしまったら、「急いでいて強く言っちゃった。今、一つなら聞けるよ」とやり直せます。質問の多さだけで好奇心の強さを比べたり、質問が少ない子を心配しすぎたりする必要はありません。
忙しい日は、聞ける範囲を伝える
料理中や出発前には、親の都合を伝えてよいのです。「今は火を使っているから話を聞けない。食べ終わったら聞かせて」と、戻れる場面を具体的にします。あとで聞くと言ったことを忘れそうなら、目につく場所に一言だけメモします。
約束した時間に子どもがもう関心をなくしていたら、無理に説明を聞かせなくても大丈夫。「あの話、まだ聞きたい?」で確かめます。今すぐ応じられないことと、疑問を大事にしないことは同じではありません。
質問の先を、小さな遊びにする
水が流れるのを不思議がったら、洗面器の中で二つの容器から少量の水を流してみる。葉の色が気になったら、次の散歩で同じ木を見る。遊びにするなら、子どもが今気にしているものから一つだけ選びます。
観察のあとに感想や正解を必ず言わせる必要はありません。「また見たい」「もういい」という反応も受け止めます。知識を増やす課題に変えず、親子で不思議を共有できたところで終えましょう。
4・5・6歳ごろなら、こんな工夫も
年齢は目安です。その日の様子や、本人が使いやすい方法に合わせて選んでください。
4歳ごろ
言葉で説明し続けるより、指さしたものを一緒に見るところから。
5歳ごろ
本人が話したがるときは予想も聞き、あとで実物や図鑑と見比べます。
6歳ごろ
調べ方を二つ示し、図鑑を見るか、施設の人に聞くかを一緒に選びます。
家で遊んでみるなら
参考にした資料
子どもの気持ちや主体性を尊重する関わりについて、以下の資料を参考にしています。会話や年齢別の工夫は編集部が考えた例です。
資料の一覧と、参考にした内容
- 文部科学省「幼稚園教育要領」(平成29年告示)
本文p.14–15・第2章「環境」。領域「環境」の、自ら発見したり考えたりする過程を大切にする考え方を参照。質問への特定の返答の効果を検証した資料ではありません。 家庭での会話や手順は編集部の提案です。
